被害者が施設で生活をしており,食事中に食べ物を喉に詰まらせ死亡した事例
被害者の属性 | 40代 男性 会社員 |
事故の分類 | 食事中に喉に食材を詰まらせてしまった嚥下事故 |
傷病名 | 死亡 |
依頼のきっかけ
Aさんの死亡事故が発生してしまったのは,介護施設に入所中のことです。施設での食事の際に食べ物が喉に詰まり,処置が間に合わず窒息により死亡してしまったという事故です。
ご遺族の方は突然の事故に驚かれ,また,施設側の対応に不満を感じて来所されました。
交渉の経緯
介護施設では,日常の介護の記録をつけています。また,事故の調査報告なども作成する施設がほとんどです。そこで,まず弁護士はそれら事故の経緯を把握するために記録を謄写しました。
その結果,事故前の数年前から食べ物を喉に詰まらせそうなことや実際に詰まらせている事例が散見されました。
また,救急搬送先の病院で作成された死亡事故の報告書を謄写しました。そうしたところ,喉に詰まらせた食べ物の大きさが施設作成の報告書よりも一回り大きいことが判明しました。
そこで,弁護士は施設関係者を刑事告訴することと民事での賠償請求を行いました。
交渉の甲斐あって,当方の請求金額のほぼ満額で示談をすることに成功しました。
弁護士の目
本件は,交通事故事件ではありません。しかし,故意に人の身体を傷つけたのでない限り,過失の有無というものが争点になってきます。これは交通事故の過失割合と理論的な考え方は同じです。
また,交通事故による死亡事故の場合と損害の算定方法が同様であったり,病院でどのような書面を作成しているのかという点も把握できていたので,大事な証拠を見逃すことなく交渉を進めることができ,交通事故事件での知識,経験を本件にも役立てることができました。
交通事故の分野は,人身傷害の分野と言われることがあります(物損のみの場合は除きます。)。人の身体に対する傷害における損害の算定方法はほぼ同様の考え方ですので,人身傷害事件については,弁護士に相談することが最善の対策といえると思います。
- 加害者が任意保険未加入の死亡事故について、被害者加入の任意保険から裁判基準による支払いを受けた事案
- 裁判で2800万円の死亡慰謝料が認定された事案
- 被害者が施設で生活をしており,食事中に食べ物を喉に詰まらせ死亡した事例
- 裁判でアルバイトの休業損害が認められ和解となった事例
- 通院慰謝料の算定方法が争点となった事案
- 早期治療費打ち切り後,被害者請求で支払った治療費を回収した事例
- 男性の家事従事者としての休業損害を請求し,その後示談した事例
- 裁判で整骨院の施術費全額が損害として認定された事案
- 入院治療の必要性が争点となり,裁判で治療費全額が認定された事案
- 通院頻度が少なくても通院期間をベースに傷害(入通院)慰謝料の賠償を受けた事案