遷延性意識障害で1級1号の被害者とご家族をサポートした事案
被害者の属性 | 男性 会社員 50歳 |
事故の分類 | 道路を横断中に加害車両と衝突 |
傷病名 | 遷延性意識障害,四肢麻痺 |
依頼のきっかけ
被害者は事故で意識不明の状態になるほどの重症を負いました。
意識は回復しない状態で,自宅で介護をすることができる体制にはなかったため,施設介護を余儀なくされている状態でした。
被害者の日常生活面をサポートしたり金銭管理を行っていたのは被害者のご長男でしたが,事故前から被害者と2人で同居し家計も一緒であったことから,ご自身の財産と被害者の財産が混同している状況でした。
ご長男は,将来の生活全般に強い不安を抱え,他の姉弟や親族に説明ができるような適切な金銭管理の方法も分からず,今後の賠償にも大きな不安を感じていたため,インターネットで信頼できそうな法律事務所を探し,ラグーンへの相談を決断されました。
交渉の経緯
ご依頼をいただいた段階で,後遺障害等級1級1号の認定を受けている状況でした。
ご長男は,被害者のために生活資金を捻出していたところ,保険会社からの施設利用料等の定期的な支払はすでに終えており,経済的に苦しい状況にありました。
そこで,ラグーンでは受任後速やかに被害者請求の手続を取ることにしました。被害者請求とは,被害者本人または一定の条件を満たす場合にはそのご家族が,保険会社との示談が成立する前の段階でも,自賠責保険で定められた最低限の賠償金を受け取ることができる手続です。
その後,自賠責保険から支払があったため,ご長男はそのお金(4000万)から施設利用料等の被害者本人にかかる費用を捻出することができました。ご長男が心配されていた金銭管理についても,弁護士からの説明で,被害者本人のために支出して問題ないお金とそうではないお金の基準が理解できたことから,他の親族との関係でも心配をすることなく,被害者の介護にあたることができるようになりました。
賠償の問題についても,現在支出している費用をご長男から詳細にヒアリングをすることで,将来にわたって必要になる費用分(例えば,将来の治療費や施設利用料等)も含めて認定してもらい,無事解決となりました。
弁護士の目
今回のケースのように,事故によって重度の後遺障害が残ってしまった場合,被害者本人はもちろんのこと,周囲のご家族の生活状況も一変します。
治療はいつまで続くのか…
寝たきりになった場合には誰が面倒をみるのか…
自宅で介護するのか施設でみてもらうのか…
保険会社はいつまで入院費用を払ってくれるのか…
障害年金の受給はできるのか…
そもそも本人のお金はどうやって管理すれば良いのか…
常時,様々な不安を抱えながら生活をしなければなりません。そのような状況で,一つ一つの問題を自力で解決していくことは極めて困難です。周囲に話を聞いてくれる人はいても,適切なアドバイスをしてくれる人はいないのが通常で,介護中心の生活になると外部との接触も日に日に少なくなっていきます…。
そのような状況は絶対に避けなければなりません。ご家族を含めた生活支援が必要になります。賠償の問題と生活支援の問題をワンストップで解決するには,少しでも早い段階で専門家にご相談いただくことがベストです。
ラグーンでは,交通事故チームで一丸となって,豊富な経験を活かし,生活支援の問題解決も含めたワンストップのサポートをさせていただき,少しでも事故後の被害回復をご支援できればと考えております。
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