あるいは，治療が必要であるにもかかわらず，保険会社が一方的に治療費を打ち切った場合，被害者に治療を継続していただくために，医師の見解を確認し，状況によっては，医師に対しても，被害者の症状を正確に伝え，理解していただくとともに，必要な検査をお願いする必要があります。

 　被害者にとって，治療を受けながらこれらのことを行うことは，簡単なことではありません。難解な医学用語や法律用語が飛び交えばなおさらです。

　また，重症案件であれば，ご家族がこれらの対応を行なうことになりますが，日常的な付添介護により心労を重ねているご家族にかかるご負担は相当なものになります。

　このような状況では，到底治療に専念できませんし，ストレスがたまって，治るものも治らなくなる等，二次被害，三次被害が発生してしまうかもしれません。

　また，医師は，交通事故によって被害者に生じた怪我の状況を的確に把握し，治療をしてくれるスペシャリストですが，残念ながら，後遺症が残りそうな事案において，主体的に，後遺障害等級認定手続に必要なすべての検査を行い，正確に後遺障害の有無や内容を診断してくれるスペシャリストとまでは言いきれないのが現状です。

　例えば，後遺障害診断書の作成にあたり，被害者の日常生活上の支障を正確に把握しているか，ＭＲＩ上の異常所見は記載されているのか，可動域の計測は正確になされているのか等々，記載すべき項目が記載されていない後遺障害診断書を見かけることは多々あります。

　素人的な発想で，「医師に任せておけば大丈夫だろう」と思いがちですが，事案によっては，そのような対応では不十分です。

　治療に必要な検査と後遺障害等級認定手続に必要な検査は異なり，後者については被害者側で医師に依頼をしなければならないのです。

　このような状況にあるからこそ，弁護士が積極的に病院同行・医師面談を行い，直接医師から話を聴き，必要に応じて，意見書の作成や必要な検査の依頼をすることが不可欠なのです。

　被害者救済という観点からすれば，当然に実施しなければならないのが，病院同行・医師面談なのですが，病院同行・医師面談を実施している法律事務所はほとんどないのが実態ではないでしょうか。

　ラグーンでは，これまでの解決実績から，病院同行・医師面談の必要性を痛感しているため，積極的にこれらのことを実施しているのです。

　さらに，病院同行・医師面談をより充実した内容にするため，ラグーンでは，これまでの豊富な実績をもとに，日々，各病院・医師の特徴について事務所内で情報共有するとともに，外部講習にも積極的に参加し，医学知識の研鑽に努めています。